IAEA赴任メモ

最終更新: 2020-09-09

今後IAEAに赴任される方への参考までに、今回の赴任に関するメモを少しづつ記して行こうと思います。ご質問などありましたらお気軽にメールでどうぞ。なお現在変更となっている点などについての情報もお待ちしています。

選考に関わっていて気になった点をいくつか書きだしておきます(2018年2月18日):

  1. 応募書類は指示された通りに作成する(当たり前のようで意外にでてきていない人が多い。たとえば、職歴(Employment record)は新しいものから順に並べる、応募者に対して意見を述べ得るもの(Reference)には既に職歴で上司(Supervisor)として記した人は繰り返さない、など。スペルミスにも注意。
  2. コンピュータテスト(SONRU)は面接候補者が絞りきれない場合に行われる。専門的な職種では行われないこともある。
  3. ビデオ面接会場は職場会議室や自分のパソコンを選ばず、IAEA側に会議室を手配してもらった方が良い。スペック不足や機器保守管理者の英会話能力の問題のために会議室再設定などとなると時間との問題で厄介。IAEA側が手配する会議室に頼る方が精神的にも良い。
  4. 面接通知まで2カ月~3カ月かかることはざら。面接通知から面接日までの日数が短くても対応できるよう、想定問答の作成と練習は面接通知を待たずに行った方が良い。

2007年2月26日
公募公示日。課に居る知人2名から応募を勧める電子メールを受信。
2007年4月2日
公募の締切日。ウェブ上で作成してきた応募書類の文書を仕上げて送信。
2007年6月19日
応募先課長秘書より電子メールにてビデオ面接の連絡。
2007年7月6日
東京飯田橋のIAEAの東京事務所にて16時より約40分ほど面接。
2007年9月21日
上部から聞いた話としてセクションの知人から採用決定の通知。
2007年10月2日
IAEA人事部から採用通知発送。
2007年10月7日
ウィーンの政府代表部から本省に採用を通知する公電が既に行ってるとの情報。
2007年10月8日
IAEAでの会議のついでに課長に面会し採用通知の手紙のコピーを受け取る。同日DHLにて採用通知の手紙が原子力機構に到着。
2007年10月9日
課長同伴で部長に面会をする。その後、課長+課長秘書と健康診断のことなど打ち合わせ。
2007年10月10日
F棟7階にある医療センターで8時30分より血液と尿の採取。この際に既往歴などを申告する様式に必要事項を記入(電子辞書必須)。 9時40分よりA棟5階の人事部で担当者2名に面会。日本に郵送したという書類一式のコピーを拝受。 16時より血液と尿の検査結果をもとに医師と面談。
2007年10月16日
DHLで研究室に郵送されていた採用通知関連書類一式を拝受。
2007年10月17日
課長に研究所が承認すればとの条件付でおよその赴任時期をメールで伝える。
2007年10月18日
"letter of acceptance"をアメリカの学生の就職用雛形を参考に作成。給与額の確認と国連合同年金・健保に加盟したい旨を記入。赴任時期のみ空欄のまま。
2007年10月19日
IAEA人事より"letter of acceptance"の定型フォームはないとのメール。日本から旅行・赴任の場合初出勤日二日前に遡って採用の扱いになるとのこと。
2007年10月29日
原子力機構の人事の最終的な結論が出ないままDHL到着から3週間となる。先方の課長にこちらの任期が切れた翌日4月1日の赴任で良いかと連絡。しかし2月に赴任することを提案するという返事。
2007年11月06日
原子力機構の人事と12月31日退職ということで折り合いがつく。 2月赴任希望と書いた"letter of acceptance"を電子メールで送信。 Ccを課長にも送る。併せて紙体をEMSで郵送する。課長からは月だけでなく具体的な日が赴任のアレンジの必要と連絡。以下はletterの内容。アメリカの某大学の就職課にあったものを真似る。
Thank you for your September 28, 2007, letter offering me the
post of Nuclear Data Physicist, Nuclear Data Section,
Division of Physical and Chemical Sciences, Department of
Nuclear Sciences and Applications at the P-3 level, as
advertised under Vacancy Notice No.2007/009 as a net base
salary of US$ nn nnn.- per annum at single rate and a
post adjustment US $ nn nnn.- per annum at single rate.

This letter will serve as my formal acceptance of your offer.
I understand and accept the terms and conditions of employment
that you attached in your letter and will begin work on
Feburary, 2008. I wish to participate in the Agency's pension
and health insurance scheme.

I am extremely excited about joining the Nuclear Data Section
and look forward to many new challenges. Thank you for your
confidence and support.
2007年11月12日
人事部採用係から"letter of acceptance"受領のメール。ウィーンで先日受診健康診断にもパスしたとのこと。受け取った様式のうち航空券手配希望書を適当な時期に記入して送れとの由。
2007年11月13日
"letter of acceptance"で既に僕が了解したことになっている書類、 "Information on the conditions of employment of profeessional staff of the IAEA"を全然読んでなかったので少し真面目に読む。 末尾にまとめてみた。
2007年11月22日
新橋にある原産(日本原子力産業協会)を訪ねる。世話になったリクルーターの他にIAEA勤務経験者が他に2人。午後は虎ノ門の原産のシステム懇話会に核データ勤務経験者を訪ねる。
2007年12月3日
東京の在東京オーストリア大使館に就労ビザの要否について電話。やはりIAEAの職員の場合は就労ビザは不要で観光と同様の入国で良しとのこと。
2007年12月4日
"Request for travel arrangements on recruitment"を人事担当者に送る。 (実はこの様式の提出は、 "letter of acceptance"の受領の手紙がIAEAから届いてからで良いことが、後日判明。) 郵送もしようかと思ったがとりあえず添付ファイルだけにしておく。 ITM -(NH2176)-NRT-(NH205)-CDG-(OS416)-VIE。最も経済的な経路というが原産の人の話ではパリ経由くらいは問題ないらしい。エコノミー7割相当額現金支給でなくビジネスクラス航空券支給を希望した。
2007年12月16日
アパートの検索サービスのアカウントの連絡が何もない。人事担当者にCcする形でHousing Serviceにアカウント発行の依頼をする。 (翌日人事担当者よりようやく航空券支給依頼の受け取りのメールがあり)
2007年12月19日
人事担当者より着任を1日早くできないかとの問い合わせ。理由がよく分からないので切符が取れないからかと尋ねる。
2007年12月24日
アパートの検索サービスのアカウントとパスワードが届く。アカウントのスペルはiaeaでもらうであろうメールアドレスの@以前と同じ。
2007年12月26日
人事からこちらのオファー受諾を受け取った旨の連絡がくる。既に提出した赴任旅程の用紙はこの手紙で提出を要求されるもの。以下の様式が同封されてきた(郵送または手渡し): Personnel Induction Questionnaire (個人情報), Oath of Service (宣誓書), Application for Dependency Benefits (家族手当申請), Designation of Beneficiary (相続者申請), Enrolment Form for IAEA Health Insurance Scheme (健保加入申請), United Nations Joint Staff Pension Fund form (年金加入申請), Confidentiality Undertaking for Staff Members (機密保持宣誓) これらに加えて以下の提出が要求されている(勤務初日手渡し):出生証明(戸籍謄本あるいは抄本にアポスティーユや公証印抜きで自家製翻訳添付、翻訳見本 MSWord pdf ), 卒業証明(大学), パスポート写し(氏名と誕生日のあるページ)
2007年12月28日
人事担当者から飛行機を1月31日にずらせというのは提案に過ぎないとメール。今後の旅程に関してはIAEA出入りのAMEXから連絡が来るとのこと。
2008年1月4日
輸送係(Transportation Unit)から引越しの段取りの手紙が添付されてきた。ウィーンと実家に送る航空便と船便の荷物を輸送に関する連絡。3社の日本代理店が見積もりを取りにくるらしい。その入札の締切は1月17日でその1週間後に業者に落札結果の通知がいくとの由。ということで荷物の搬出は出発前ぎりぎりのタイミングになりそうだ。
2008年1月8-9日
国内3社より見積もり日程紹介の連絡あり。以下の運送会社:Allied Pickfords, Santa Fe, Pacific Link International
2008年1月11日
3社がそれぞれ寮に来て見積もりをやっていく。飛行機に積めるだけ積んで残りを船で運ぶこととする。研究所と寮から向こうのオフィスとアパートに運ぶことは可能とのこと。梱包などは全て運送会社の方でやるとのこと。見積もり書のIAEAへの提出締め切りは1月17日。
2008年1月22日
Santa Fe Japanが選定されたという通知が同社から来る。以下の書類を提出せよとのこと: 1)パスポートのコピー、2)旅行社発行の旅程表、3)運送会社からの質問票
2008年1月23日
未明にAMEXからe-Ticketの情報が送られてくる。全日空の希望を出していたにも関わらず関空発のLufthansaになっている。フランクフルトまではクラスD。現地での最初の一週間の宿を予約。 Brigittenauにあるユースホステルで一泊20ユーロほど。自転車はヨドバシカメラから直接運送会社に送ってもらうことにする。倉庫にIAEA負担で保管できる日数をSanta Fe Japanから現地に問い合わせ。横浜とウィーンで合わせて45日までとの回答。
2008年1月25日
引越業者から3人来訪。研究室と寮の荷物を梱包し搬出。最後に1人が箱ごとに内容の一覧を作成。
2008年1月31日
関西国際空港からフランクフルト経由でウィーン入り。
2008年2月1日
勤務初日(実際には月曜が初出勤日と設定されていたが)。人事担当者の部屋に行きまず雇用契約書にサイン。 12月26日に指示された書類一式と航空券半券を提出。但し扶養手当は自分が対象外なので提出せず。保険と年金の書類も担当者が別なので提出せず。証明書類はコピーを取られ原本は返却。購買部の利用規則を守るという宣誓書にも署名・提出。次に雇用契約書を銀行に持参して口座開設。普通預金の口座維持料は13.97Euro/3ヶ月。カードは後日居住地に郵送しそれから暗証番号を銀行にて受け取るとの由。通常は初日にまずゲートで受け取るらしい身分証をこの後に受け取る。赴任が明日だったために今朝はまだ身分証の情報がゲートになかった模様。購買部事務(F-157、購買部内)に出かけ入域信号をすぐにもらい早速買い物。私用電話のPIN番号を申請するInteroffice Memorandomを秘書が作成。電話代は一般の電話からかけるよりも相当安いとのこと。外からの電話は+43-1-2600に内線をつければ交換なしで着信。持参のノートパソコンはDHCPで接続可能。 IAEA外のウェブを見るにはIAEAのproxyを設定する必要あり。外部のメールサーバのメールをPOPで受け取ることは可能。しかし外部のSMTPを使ってのメール送信は不可。
2008年2月4日
航空便(全て職場宛)の受け取り準備ができた旨を引越業者に連絡。 VISA Unit (A0766)に写真を持参してLegitimationkarteの申請。職員記録確認の上で旅券を預けて受理。続いてCashier's Office (A0608)に行き赴任手当を小切手で受け取り。提示書類は指示されていなかったが雇用契約書を提示。いずれもすぐに終わる。公用外線私用の許可の連絡メールが到着。どうやら最初に0か90をつけるだけで私用公用とも交換抜きでかけられる模様。夕方VISA and Customs Unitから通関の際の免税書類のサインをせよと連絡。これもサインをしただけですぐに終了。この書類はTransportation Unitに送られるとのこと。
2008年2月5日
前日急に通知を受けての新人研修(月一度行われているものらしい。) 人事が主催するもので9:30-15:00までA0523にて。語学学校の春学期が始まのでクラス分け試験を受けに学校事務へ。ペーパー試験を受けるとその日のうちにクラス決めの連絡が留守電に。最初の2週間はクラス移動も可。
2008年2月6日
Housing Service(A0750)へ行きアパート探し。予め希望をメールで伝えておく。ウェブでヒットした希望に近い物件を数件印刷して提示。担当者と一緒に希望に近い物件を閲覧し5候補物件を選択。午後担当者から3件について家主との待合場所・時間がメールで連絡。 (残り2軒は既に契約済)。授業料を添えて学校事務で語学学校の申込。 Section Headのサインをもらったので半額の131Euro。
2008年2月7日
11:00にSocial Security Unit (A0554)へ行き年金と健保のガイダンス。年金は"Pensionable remuneration"(Net base salary+post adjustmentの 2割増程度の金額)の15.8%がIAEA負担で7.9%が本人負担健保の方はオーストリア保険(AHIS)とVan Breda(FMIP)の二種からの選択。 FMIPは家族が居る場合人数分かけなければいけないが海外でも有効とのこと。
2008年2月8日
終日Housing Serviceがアレンジしてくれた時間にアパート4軒を見学。夕方居室に戻るとLegitimationkarteができたと電子メールがありA0766で受領。
2008年2月11日
私用電話のかけ方が判明。 Unlock(#0+5桁のID)→90+81(JPN)+日本の国内番号→通話→lock(*0+5桁のID) 月ごと(但し4ヶ月遅れ)に使用量レポートと請求が来るとの由。
2008年2月18日
ウィーンの引越業者から航空便が届いたとのメールあり。荷物受取日の提示があり希望を伝える。
2008年2月20日
Receiving, Storage and Dispatch Unitから荷が届いたとメール。 F-365まで行き150 kgの航空便を台車を借りて居室に運ぶ。 Visa関税ユニットから関税書類にサインをして欲しいとメール。
2008年2月21日
銀行にてカード受取(既に出来上がってたが連絡がなかっただけ)。赴任手当の小切手を換金して全額口座に移動。これと別にPayment Requestにて赴任に関し40.56Euroの振込(内国旅費?)。
2008年2月22日
Transportation Unitにて運転免許取得の説明。用意すべきものは以下3点:
  1. 医師診断書(Dr.Michael Moser, Kratochwjlestr 8/5/1,要事前予約)
  2. 背景白色パスポートサイズ写真
  3. 運転免許証の独訳(A4に適切なフォントで印刷し翻訳証明なしで提出 (見本:MS Word/pdf)
Fuhrerschein (免許証)
Familien- und Vorname: IAEA Taro (氏名)
Geburtsdatum:          1971-01-01 (生年月日)
Wohnort:               Chiyoda 1-1, Chiyoda-ku, Tokyo, Japan (住所)
Ausstellungsdatum:     2007-01-01 (免許発行日)
Gultig bis:            2013-02-01 (有効期限日)
Einschrankungen:       mit Brille oder Kontaktlinsen (眼鏡等)
Fuhrerscheinnummer:    489001711111 (免許番号)
Klasse:                B (乗用車)
Datum der ersten Fahrerlaubniserteilung (取得日)
  Motorrad:      0000-00-00 (バイク)
  Personenwagen: 1985-01-01 (乗用車)
  Nutzfahrzeug:  0000-00-00
なお、オーストリア外務省通達GZ.500.25.1/0024e-I.1b/97 (1997年11月7日)によれば、オーストリア 国内ではLegitimationkarteと日本の運転免許証で特に期間を区切ることなく運転できるということになっているらしい。
2008年2月25日
Housing Serviceから契約書のドラフトの送付。
2008年2月28日
銀行に最初の給与(2月分)の振込あり。明細はWeb上のpersonal payslipにて確認可能。 Housing Serviceにて先方の大家がサインした契約書を受取。先方の大家に預けるべき定期預金口座を開設。毎月同じ日に家賃を自動振り込むする手続きも完了。 Dr.Michael Moserにて健康診断(30 Euro、問診、視力、血圧、脈拍)。
2008年3月3日
Wiener Linien Kudenszentrumにて3月1日より有効の年間定期購入(449EUR) 要3cmx3cm写真一枚
2008年3月6日
免許翻訳・健康診断書・写真一枚を添えてTransportation Unit(A0754)に提出。 Legitimationkarteと日本の免許証も提出させられ8 EURを払う。
2008年3月10日
日本の免許証とLegitimationkarteが返却される。免許証はあと2週間ほどかかると言われる。
2008年4月1日
ウィーンの引越会社より船便が届き明日通関との連絡。土日には届けられれないとのこと。
2008年4月2日
輸送保険の書類をTransportation Unit(A0752)に慌てて提出。物品全ては書けないので業者のカートン一覧を見て高額物品のみ記載。その後引越業者にカートン番号をアパート宛とオフィス宛それぞれについて指示。 Vanbredaから健康保険証が届く。
2008年4月10日
Transportation Unitから免許証を取りに行くように言われる(月~木の午前)。 (註 2012-11-17:現在はIAEAがVerkersamtまでのバスを出し、担当現地職員が同行してくれるとのこと。)
2008年4月16日
SpittelauのVerkersamutで55.4EURと日本の免許と引換にA4の仮免許証の受取。本免許証は後日アパートに郵送されるとの由。また日本の免許証は大使館に返送されるとのこと。 2月の私用電話の請求が交換より到着。日本まで2時間30分で約5EURなので一般の電話よりは安い模様。
2008年4月18日
自宅のアパートにて郵便で本免許証受取。
2008年5月18日
出張に行く前に必要だというのでBasic Field Security Courseを受講。完全なe-learningシステムで音声と画像を見ながら学習をする。最終試験は30問中24問正解で合格。何度でも受けることができる。
2008年5月30日
オーストリア大領事部より日本の免許証の返却の連絡。没収後1ヶ月半での早い返却。
2008年7月11日
10月頭の出張に備えGate 1のUN Pass Officeにてレセ・パセの写真撮影。その写真をVisa関税Unitへ持参。
2008年7月14日
レセ・パセができあがったという通知が来たのでVisa関税Unitにて引き取り。
2008年8月11日
AMEXの法人カードの申込書を書きMTPRに在籍証明印をもらうために送付。
2008年9月1日
AMEXの法人カードが職場に到着。
2008年10月24日
試用期間(1年)の試験結果である本採用の通知を受取。
2009年02月17日
Zecken(ダニの一種)の予防接種を受ける。予め診療所でもらった振込用紙で銀行に17EURを振込控えとともに受付に提出。初めてVanbredaの保険の申請をする。様式に必要事項を書き込み診療所でもらった接種証明、振込控えを添付。専用封筒に同封して所内便で送付。後日接種料から2割(Carry forward catastrophical)を差し引かれて振り込まれる。
2009年03月31日
Zecken(ダニの一種)の予防接種の二度目を受ける。やはり17EUR。これで抗体が生成されて公園や野山を歩き回っても大丈夫とのこと。次回の接種は1年後。再度返金手続きをしたらやはり接種料から2割を差し引かれた額が振り込まれる。
2009年04月14日
帰国時に日本の歯医者で受けた歯石除去の返金をVanbredaに申請する。先方で日本語の分かるということで単純に内訳・領収印付邦文領収書のみ添付。これに対してやはり2割を差し引かれた額が振り込まれてきた。
2009年02月17日
Zecken(ダニの一種)の予防接種を受ける。予め診療所でもらった振込用紙で銀行に17EURを振込控えとともに受付に提出。
2009年12月09日
3年契約後更に2年延長の通知を受取。日付とサインを記入の上、人事部長に返送。
2010年06月22日
結婚による諸処の手続。戸籍謄本と妻のパスポートの写しを用意し、謄本の英訳も作成する。これらをMTHRのIn-Service Administration Unitの担当者に電子メールで送付。出生証明と婚姻証明は日本人の場合戸籍謄本の英訳で足りる。妻帯者の給与表への移行審査のために妻の昨年と今年の所得の入力が必要。更に"Designation, Change or Revocation of Beneficiary"の提出も必要。
2010年06月24日
MTHRの担当者がヴィザ関税、購買、社会保険、入構証の各部署に家族構変更情報を送付。既に取得した休暇1日を結婚に伴う特別休暇(1日)に変更するよう課の秘書に依頼。 Recruitment Unitの担当者に妻の渡航に関する手続きを行いたい旨を連絡。
2010年07月06日
中古車の取得に関して以下のものをTransportation Unitにて受取
  1. ナンバープレート
  2. Zulassungsbescheinigung (Teil I, II)
  3. 車正面に貼り付けるシール(車検有効期限?)
登録のためにまずIAEA出入りの保険会社をF棟に訪ねて数社から見積もりを取る。日本の自動車安全運転センターが出す無事故無違反証明(英文版)で最大5年の無事故無違反を証明できる。保険会社によっては口頭で無事故期間を言えば更に条件が良くなる場合がある。 (日本の自動車保険の契約を辞める場合の中断証明も使えるかも知れない。) 保険会社を決めたらTransportation Unitで登録料193EURを支払う (この際に希望の保険会社を伝える。) 外交官から中古車を取得したせいか取得税(NOVA)の件で問題発生。居住地を担当する税務署(Finanzamt)に出かけて事情を説明し免税適用の確認を得た。なお、何らかの事情で免税が適用されない場合は、購入価格に応じて納税。売買契約に記された購入価格が納税額に影響するので注意。車種等による国の標準売買価格にも注意。 (売買契約見本)
2011年12月12日
契約の2年延長の通知を受取。日付とサインを記入の上、人事部長に返送。
2014年01月28日
契約の5年延長の通知を受取。日付とサインを記入の上、人事部長に返送。
2014年07月30日
出生時には父親は4週間の育児休暇取得可能(前もって上司のサインをもらったIOMにて人事に申請する。)育児休暇中に祝日があった場合でも休暇日数は延長されない。休暇を二回に分けて取る、半日勤務などのオプションあり。出生後は病院から居住区を担当する戸籍役場(MA35)に通知がいくので、戸籍謄本から日本大使館で独訳された両親の出生証明書ならびに婚姻証明書にパスポートとLegitimationkarteを添えてその戸籍役場に提出。戸籍謄本やそのアポスティーユの提出なしにその場で出生証明書を作成してくれた。この出生証明書を提示して日本大使館に出生届を提出。またこの出生証明書の写しを人事に提出。
2020年02月01日
車の買い替え。以下の段取りでおこなう。
  1. 購入する車種を決めてディーラーに連絡。トヨタで免税販売を全専門職員におこなってくれるのはToyota Innviertel。担当のGeorg Gadermayr氏(gadermayr@toyota-innviertel.at)は大変に親切で以下の段取りに関する質問に毎回迅速に回答してくれ、また様式の記入も全ておこなってくれた。
  2. 請求書ができあがったらその写しと必要事項を埋めたU100フォーム(今回はトヨタに埋めてもらった)をVisa and Custom Unitに提出。
  3. 中古車をトヨタに買い取ってもらい、古い車のナンバープレートと登録証(Zulasssungsschein)を持参してZulassungsstelleにて登録抹消(Abmelden)。この際にナンバープレートを新しい車で使いたい(Hinterlegung)ことを伝える。ナンバープレートを外した車は道路やVIC駐車場には駐車できなくなるので注意。
  4. 登録抹消の証明を保険屋に送付し、古い保険の契約を解除。解約時の保険の等級を記したレターは次の保険契約時に必要になる(ただしGeneraliはこの等級によらず、一番いい料率で契約を作成してくれるようである)。
  5. 役所のサインのされたU100フォームをVisa and Custom Unitで受け取りトヨタに送付。
  6. 新しい保険への加入。今回はこれもトヨタに代行してもらった。
  7. 納車。Gadermayr氏とZulassungstelleにてナンバープレートを受け取り、仮ナンバーと交換
  8. 路駐票の更新。ナンバープレートが同じであれば新しい路駐票をウィーン市から送ってもらえる。ナンバープレートが変わった場合は古い路駐票と同じ期限のものを発行してもらう(50 EUR)。古い路駐票の期限が切れるまで余り期間がないなら、新規に路駐票を発行してもらった方が得。いずれの場合も電子申請すると割安になる。
2020年06月24日
自宅近くの郵便局で書籍の入った小包を引き取る際に税関への支払いを求められる。内容品価格と郵送代の合計の10%(Einfuhrumsatzsteuer 輸入販売税?)とZollstellungsentgelt (通関料?) 10EUR。小包に張り付けられていた税関書類一式をVisa & Custom Unitに送ると"Erklärung betreffend Einfuhrprivilegien"という様式を作成してくれるのでこれにサイン。IAEA宛てにすればこういうことにはならないという担当者の話。
2020年09月2日
通学定期に関する問い合わせがあったので覚書。 小学生以上は公共交通機関の利用に運賃が発生するが、24歳までの学生は通学定期を利用できる。Top-Jugendticketであれば年間70EURでウィーン・ブルゲンランド州、ニーダーエステライヒ州の公共交通(Westbahnや空港バスを除く)が利用できるので大変にお得。オンラインで購入してpdfファイルの形でダウンロードすると子供が切符をなくしても何度でも自分で再発行できて便利。
2020年09月2日
自宅のインターネット契約に関するA1とのトラブル。ある時期から契約で定められている接続速度に比べて実際の接続速度が極端に遅くなる(同時期に頻繁に契約のアップグレードの勧誘電話がかかってきたがお断わり)。速度の改善を求めてA1に電話を何度もするが改善を見ず。ある電話で、とりあえず接続速度が速いワンランク早い契約を試さないか、気にいらなければ2週間以内なら試行をやめられる、といわれ了解。2週間以内に改善がみられなかったため、配達証明(Einschreiben)で試行をやめたい、と連絡するも無視され、新しい契約に基づく割高な請求書が送られてくるようになる。メールでの問い合わせを受け付けないのでA1 Chatに何度も問題を訴えるが、担当者に伝えるというのみで解決を見ず。こちらの問い合わせを無視してひたすら新しい契約料金での請求書を郵送してくるので、同僚のオーストリア人にA1に電話をしてもらったところ、Service-Ticketの番号というものが割り当てられ、A1側からようやく連絡がくるようになった(service@a1.netというアドレスからで返信も可、但し予め電話などで割り当てられたService-Ticket番号がないと無視されるのかも知れない)。試行ではなく新たな契約への移行というのが先方の言い分。そういわれるのを見越して、一方的に送られてきていた新しい契約書(Vertrag)に念のためにRUCKTRITTと大きく書いて配達証明(Einschreiben)で契約日と記されている日から2週間以内に送ったのが功を奏したのか、勝手に設定された最低契約期間を待たずに契約を切ることに成功。Dreiに移行したところStart-netという一番安いオプションでも職場へのVPN接続など極めてスムースである(なおDreiの携帯電話のSIMを2枚持てばStart-netは無料)。
2020年09月9日
(購入には至らなかったが)アパートの購入に関する覚え書
  1. 売買価格に対して3.5%の土地譲渡税と1.1%の登記料が必ずかかる。また弁護士あるいは公証人に対する法的手数料が大体1%から3%(同じ事務所でも売買価格が高いほど低率になったりする)。
  2. 売買価格の妥当性を調べる方法としてGrundbuchに記されたNutzwert(物件の面積にリフトの有無などを加味して決めたいわば「実効面積」)あたりの売買価格に売買当時から現在までの不動産価格上昇率を加味した金額の平均値をその地域で最近売買された物件について計算する方法がある。物件が記載されたGrundbuch(これは誰でも有料ではあるがダウンロードできる)のSection BにANTEILという項目を見ればいい。ANTEIL:4890/29100とあればその物件のNutzwertは4890、アパート全体のNutzwertは29100である。この比が共通部分の維持管理費の負担割合の計算にも用いられる。実際の売買価格を知るには契約書を見る必要があり、2006年以降のものはやはり有料でダウンロードできる。
  3. 売買価格で合意できたとしても、非EU国籍者の場合は土地の譲渡の承認を役所から得ることが必要。この承認(長い場合は数か月)を得る期間がかかることについて当事者間で合意できる必要がある(売主は新たな物件の購入の資金繰りの関係で早く売りたい場合がままある。)IAEAの職員のみの名義で買う場合はこの承認を得る必要がないという証明(Negativbestatigung)をもらうことになる(平均2週間、長くて1か月との由)。
  4. 売主の都合で数か月かけられないが、物件を配偶者と共有したい場合、まずIAEA職員の単独名義で購入し、それから共有する(たとえば物件の半分を無償譲渡する)という方法がある。共有に際しては改めて譲渡税や登記料が発生する。この場合、土地譲渡税と登記料の計算の基礎となる価格は実際の売買価格ではなく課税対象価格(通常は売買価格よりも安い)。課税対象価格の算出法は2通り("Gesamte Rechtsvorschrift fur Grundstuckswertverordnung"のSection 2と3)。Section 3の方法による場合、Austria Statistikの"Immobilien-Durchschnittspreise"から場所(ウィーンであれば区)・建築年代・面積などから面積あたりの価格を調べ、これに面積と0.7125を乗じたものを用いる。税率・料率も通常の売買よりも低いようであるが詳細は不明。
2021年10月20日
アパートの賃貸に関する覚え書
  1. 着任後の2軒のアパートはIAEAのVIC Housing Serviceで見つけた。ここを介した賃貸契約については、IAEAが作成した契約書の雛型を利用する、保証金(Kaution)は3か月分以上とれない、Housing Serviceの職員が契約書の内容を確認することになっている、など、借りる側にとって大変に安心で心強い。今回、VIC Housing Serviceでは条件を満たす物件が見つからず、やむを得ずHousing Service以外で物件を探すことにした。
  2. 物件探しのサイトとしてはWillhabenImmo Scount24Der Standardあたりが良いと思われる。我々はWillhabenを主に活用した。
  3. 不動産屋を介さない、したがって仲介料が必要ない物件はProvisionsfreiと呼ばれる。VIC Housing Serviceを介して借りる物件はPovisionsfreiである。しかし一般のウェブサイトで探す物件にはProvisionsfreiはそんなにない。仲介料は3年以下/以上の契約で税引き家賃(含む、管理費など)の1/2か月分に消費税20%を上乗せした金額である。
  4. 契約書の文面はオーストリアの終戦記念日(1945年5月8日)よりも以前に建てられたかそうでないかで大きく変わるようである。今回借りることになったのは1945年以前の建物であり、解約時の借主の修繕義務はこのような古い建物の方が緩い印象を受けた。例えば壁の塗り直し(白色以外に変更した場合を除く)、カーテンや照明を取り付けるために空けた穴の埋め戻しをする義務は法律的に課せられないようである。
  5. オーストリアでは(少なくとも不動産関連では)口頭での合意事項も文書と同じ効力を持つので、この点には留意する。
  6. 気にいった物件が見つかった場合、正式な契約書に署名する前にまず賃貸提案(binding offer)を書面で借主側から行うのが通常のようである。今回、不動産屋から渡された様式に家賃と契約開始日を記して署名したうえで渡した。この賃貸提案を貸主が受けた場合、正当な理由なく契約から撤退することは不可能になる(家賃3か月分の違約金を取られると書いてある本があった)。逃げ道を少しでも確保するために、提案書では家賃を低めに、契約開始日を遅めに設定した。また、契約書のドラフトを賃貸提案に含めることが可能なので(貸主がそのドラフトを受け入れる可能性は非常に低いにせよ)、VIC Housing Serviceが作成している雛型に必要事項を記入して賃貸提案に含めるのは有効かも知れない。
  7. 貸主から不動産屋を通じて渡される契約書のドラフトは当然ながらドイツ語で書かれている。Google翻訳などを活用しながら、最初から最後まで理解すること。VIC Housing Serviceは契約書全体のレビューはしてくれないが、契約書のドラフトに書かれていることで理解できないことについては教えてくれるので、職員を訪ねて積極的に質問すると良い。
  8. 貸主側が作成した契約書のドラフトは(当然ながら)貸主側を権利を強調したものになっている。また契約書の文面を変更することには基本的に同意しないようである。しかし、こちらの権利については少しでも書き込まれるようにした方が精神衛生上良い。今回は、庭が利用できること、来年建設できる地下室(倉庫)が利用できることを書き込ませた。消費物価指数(CPI)に連動して家賃が上昇するのは普通であるが、契約開始時よりも古いCPIの値が契約書面に書かれていたので、これを契約開始時の値に修正させた。
  9. (1945年以降の建物については分からないが)期限を区切っての契約については本来の家賃より25%割り引かなければならないと法に定められているようである。今回は当初5年契約ということで、広告などに掲載されていた家賃は既に25%引きした家賃である、という扱いに当初の契約書面ではなっていた。しかしこれでは5年後も住み続けることになった場合に家賃が急に値上がりする懸念がぬぐえない。不動産屋にそのことを伝えたところ、家賃はそのままで無期(Unbefrister)契約の体裁をとることになった。契約を更新する場合、家賃が上げられる可能性があるので無期契約はありがたかった。
  10. 契約書署名後に不動産屋と一緒に物件に入り、損傷・故障個所の有無などを調べた。電気メータの読み取りもここで一緒に行った。照明の不具合、トイレの水が流れない、温水暖房機の栓が完全に閉まらない、風呂場の窓が開かないなど不都合は不動産屋が管理会社への連絡書に全て書き込んでくれた。転居後になにかあった際に管理会社が迅速に対応するかどうかは不明なので、不動産屋が帰ってからも念入りに確認をして、不具合の箇所については連絡書に追記してもらった。
  11. 不動産屋への仲介料は家賃2か月分と安くはないので不動産屋はできるだけ働かせるのが良いと思う。
  12. 今回、不動産屋と貸主は社名や電話番号は別であるが住所が同一で、契約書の書面に不動産屋で署名したところ、すぐに貸主の署名がついて戻ってきた。不動産屋と貸主はオフィスも共用しているようで、不動産屋と貸主が実は「グル」ではないかと疑われた(以前にもこのような事例があった)。今回、不動産屋の立場で我々とやりとりをした担当者は親切ではあったが、不動産屋はあくまでも貸主側の利益に立っていると考えた。
  13. これまで住んでいたアパートは半数以上の部屋は持主自身が居住しており、したがって持主が契約している管理会社の仕事ぶり(廊下や庭の掃除など)は持主の目にさらされ、そのためか仕事はきちんとなされていた。今回の転居先は単一の貸主が建物全体を所有して貸し出しており、貸主自身は居住していないせいか、草刈りなどはあまり行き届いていないように感じる。この点では持主自身が居住しているような物件の方が清掃などが行き届き、より気持ちよく生活できるかも知れない。
  14. VIC Housing Serviceが配布しているHousing/living in Vienna Frequently Asked Questions (FAQs)の一読をお勧めする。